ジャンゴ・レプリカである。

 ジャンゴとは1930年代ヨーロッパで活躍したジャズ・ギタリストである。

 もうとっくの昔に亡くなっているのだが、今でも俺は彼の残した音源を聞きながら

 「スゲー!すんげー!」と思っている。

 このギターを手に入れるきっかけは、ウッディー・アレンが監督した映画 

 「ギター弾きの恋」を見た時から始まった。

 ジャンゴにあこがれギターを弾いている男の物語だ。

 その映画を見た俺はそのギターを弾きたくなった。

 DVDソフトを買ったら、ギタープレゼントの応募用紙があり、

 楽器提供「イシバシ楽器」と書いてあるではないか。

 「イシバシ楽器」なら加奈崎御用達ではないか

 すぐイシバシへ電話をかけ、なじみの社員を呼んでもらったら、去年退社して自分の会社を作ったと云う

 そしてその行き先を探したら「音吉」(おとよし)と云う会社にたどり着き、大崎氏に連絡がとれ

 「ジャンゴ・レプリカ」の話をしたら自分の処でそれを作っていると云うではないか。

 去年の年末彼の事務所を訪ね、このギターを抱いた「これいくら?」「値段は?」と聞いても

 大崎氏は困ったようなにが笑いばかりしているので

 「おーよ!これもらってやるわ」「使い物にならなかったら返すからヨー!」と云ってもらってきたギターである。

 まぁ、世間一般で云うモニターになってやった訳だ。

 かくかくしかじか、ギターとの出会いは人との出会いや再会にもなると云う訳である。

 このギターはまだ若いので、ビシバシ ムチを入れしばき倒して俺の云う事を聞くようになるまで、

 みんなの前に登場する日はいつの日になるやら。

 モデル名 D-JAZZ シリアルNoは19561104である。