ギブソン・フライングV

俺がこのギターをステージで使うたびファンから不興を買うのだが縁があって俺の元に来た
ギターは何とか舞台に上げシバクことにしている、それが俺にとって不便でもね。
このギターが何故俺の元に来たか?
トンキン・バーチ方面でライブやる度によく来てくれるK氏がいた、彼は医療関係の仕事をしているらしく ある時「自分が勤めている病院の若い医師がフライングV持っているんだけどもう使うこともないので もらってくれないと云うんですけど僕もレスポールも持ってるからカナザキさん使いません」
「何やてそのVはギブソンか俺バッタもの弾く時間はもうないからな」
フライングVを始めて見たのは70年代共立講堂でのアルバートキングの舞台だった それほどかっこいいとも思わなかったがアルバートキングが1曲ごとにチューニングを 直していたのだがその理由がこれを手にして分かった、俺はアコギだから少し太めの 弦ライトゲージを使っているのだが(古井戸時代はミデアムだったけど)エレキでも インチ011を使っている、特にエレキのリードギタリストはチョーキングもするので 009か008くらいを使っているのだろう、それはいいのだが俺がVに011の弦を張り 演奏したら1弦がナットからはずれピックアップにひっかかったり6弦さえもはずれた 演奏後ナットを見たらナットの切りが細く弦がナットに入らず乗っているだけ、キャットロックの Oさんにナットから作ってもらったが、このギターを正しく弾くのは細い弦で使うことだったのだろうか。
しかしアメリカ、イギリスのギタリストは1回はVを使用しているな、キョシローも ニュース23で「キミガヨ」Vの弾き語りだったな。 嫌われても俺はまたこいつを舞台に上げるだろう。

96年製 シリアル 91636749